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『トキオ』東野圭吾

トキオ

トキオ

タイムスリップ物。
結論から言うと面白かった。
主人公の拓実の人格があまりに酷くて共感できなっかたり、薄幸のヒロイン千鶴のそれからを思うとやりきれなっかたりはするんですが、小説としてはよく出来ていて夢中で読んだ。
2000〜2002年に連載された作品ですが、2005年の今読むとすでに古い。この小説は発表された時点で完結している設定なので問題ないといえば問題ないのですが、読み手の受ける印象としては古い。
このごろは現実、とくに科学技術の進歩に想像が追い抜かれるという事をよく感じるのですが、この小説のような秀作でも後数年で時代の彼方に置いていかれるかと思うと少し寂しい気も。
ドラマ化された時は、うっかり見逃してしまったのですが見ておけばよかったかと後悔。
近い内に再放送してくれると嬉しいのだけど、どうしようもなく古くなってしまう前に。